賃貸の部屋を借りる際の保証人について
保証人が必要な理由はいくつかあります。まず、入居者(賃借人)が学生や若い人である場合、収入が安定しておらず、賃料を支払うことができるかどうか不明瞭な場合があります。
また、就職しても、新しい職場になじむまでに時間がかかり、最初の数ヶ月は収入が不安定な場合があります。
このような場合、貸主は保証人がいなければ、入居者(賃借人)が賃料を支払えなくなった場合に、賃料を回収する手段を持っていません。
したがって、貸主のリスクを極力回避する目的で賃貸借契約には保証人が必要となります。
保証人になる為の要件
保証人は入居者(賃借人)よりも収入が安定しており、信用情報が良好である必要があります。
これは、保証人が入居者(賃借人)の賃料を代わりに支払うことができるかどうかを確認するためです。
保証人の資力
保証人には安定収入や保有資産があることが求められる場合があります。
このため、保証人には安定した就業についているか、資産を所有していることの証明を求められることがあります。
保証人の年齢制限
保証人には年齢制限がある場合があります。一般的には、20歳以上で、60歳以下が保証人として求められます。
これは、保証人が返済能力を持ち、長期的な責任を負うことができるかどうかを判断するためです。
保証人の年齢について厳格に定めている貸主は多くは有りませんが、管理会社や不動産仲介業者を介して賃貸借契約を締結する場合は明確に基準が定めれている場合は多いので事前に確認するようにしましょう。
保証人の信用情報等
保証人は過去に金融トラブル等が無い事が求められます。
入居者(賃借人)が賃料の支払いが困難な状態に陥った際には、保証人は迅速に対応し且つ未払い賃料等の肩代わりをしなければなりません。
したがって、過去に金融トラブル等が有った場合は貸主からの信用を得られることは難しいです。
保証人と賃借人(入居者)の関係
保証人は入居者(賃借人)と関係性のある人物の必要があります。
全くの無関係な人が保証人を引き受けてくれる事は有りませんが、中には、一定の報酬を受け取って保証人を請け負うケースも有ります。
その場合、賃料未払いなどによって貸主から保証人へ未払い金の請求を行った後に三者交えてのトラブルに発展する可能性が有ります。
したがって、保証人になる(保証人を依頼する)人は賃借人(入居者)とある程度の人間関係が有る必要があります。
保証会社という選択肢
賃貸借契約には保証人が必要という事はわかりましが、自身の周りに保証人に適した人物が居ない場合は
「保証会社」に当該賃貸借契約の保証を依頼するという事もできます。
保証会社を利用する際にかかる費用(保証料)は、保証会社によって異なりますが、概ね家賃の50%~100%の間となっています。
例えば、家賃6万円のアパートで保証会社を利用する場合、賃貸借契約を結ぶ際に3~6万円が保証料として必要です。
さらに、1年もしくは2年ごとの賃貸借契約の更新時に保証会社へ更新料として1万円前後が必要となります。
なお、契約期間中に家賃滞納等をすると更新料が割高になる場合もあります。
保証料や更新料については保証会社によって違いますので、利用する際には事前に確認が必要です。
保証会社は自由に選べるか
賃貸借契約の保証人に代わる保証会社については、不動産仲介業者又は管理会社から指定されるのが通常です。
したがって、利用できる保証会社は、不動産会社や管理会社が指定する保証会社に限定されます。
そのため、自身で保証料が安い保証会社を探してきても、必ずしもその保証会社が利用できるとは限りません。
どうしても利用したい特定の保証会社がある場合は、事前に不動産仲介業者や管理会社に確認をするようにして下さい。
賃貸物件の保証人の必要性
以上のように、保証人が必要な理由は、
1.入居者(賃借人)が賃料を支払えなくなった場合に賃料を回収する手段を持つため
2.不動産会社や貸主がリスクを回避するため
という理由があります。
保証人がいることで、入居者(賃借人)が安心して部屋を借りることができるだけでなく、貸主や不動産会社のリスクも軽減することができます。
ただし、保証人は入居者(賃借人)の信頼性をしっかりと調べ、責任を持って保証する必要があります。
コメント