(おんしつこうかがす)
人為的に排出され、地球温暖化の原因となると考えられている化学物質をいう。
京都議定書で排出量の削減対象として指定されているのは、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)、ハイドロフルオロカーボン類(HFCS)、パーフルオロカーボン類(PFCS)、六フッ化硫黄(SF6)の6種類である(HFCS、PFCS、SF6を合わせてフッ素ガス類という)。
温室効果ガス排出の削減に当たって削減量を評価するときには、これら6種類のガスを、100年間にわたる温室効果の強さに応じて二酸化炭素に換算する。
その換算値(地球温暖化係数)は、二酸化炭素=1、メタン=25、亜酸化窒素=298、ハイドロフルオロカーボン類=124~1万4,800、パーフルオロカーボン類=7,390~1万2,200、六フッ化硫黄=2万2,800である。
換算評価すると、6種類の温室効果ガスの中で地球温暖化に対する寄与が最も大きいのは二酸化炭素である。
排出量のシェアは、二酸化炭素76.7%(うち56.6%分は化石燃料からの排出)、メタン14.3%、亜酸化窒素7.9%、フッ素ガス類1.1%である(2004年、IPCCによる)。
なお、気候に対する人為的な影響は、温室効果ガスの排出だけでなく、エアロゾル(粉じん)の排出や森林伐採などによっても生じる。